ベリー 小事典 |
ベリーは赤や紫、黒などの色を持っていることが多いので色素系栄養素(ポリフェノールやビタミン等)を 含むことが多く、最近では健康食品として注目されているが、もともと野生のものの利用が主で小さい、 あまり甘みのないどちらかといえば酸っぱいものが多いようである。 最近は果糖や炭水化物の健康への悪影響が喧伝されているのでむしろ甘味の少ないベリーは好ましいのだろう。 その利用は主に中欧、北欧、北米が主で、温帯から亜寒帯で熱帯のような甘くて大きい果物が育ちにくかった 地域で育った文化といえるのではないか。 ベリーにはブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリー、カラント(グースベリー)のように盛んに 栽培されているものもあればコケモモ(リンゴンベリー)のように野生のものの利用が主であるもある。 また人間が食べられものばかりではなく、人間には食べられないが、小鳥の好むものもある。 ベリーの木は一般的には低木である。 中欧、北欧、北米は主に野生の小さな果実であるベリーをジャムやプリザーブ(原形を保った砂糖煮、 ジャムはベリーをすりつぶす)、果実酒等に利用するジャムの文化であるのに対し、南欧、地中海沿岸は 大きくて甘い果物(フルーツ)を生食するフルーツの文化、それに対して中国は貪欲に薬として利用する 薬の文化であるといえる。 それに対して日本では庭木や盆栽、生け花に利用する愛でる(愛玩する)文化といえるのではないか。 このようにベリーあるいは小さな草木の実の利用の仕方で欧米と中国と日本では異なる文化を 持っていたと思われる。 英語でberry、ドイツ語でbeere、スウェーデン語で、デンマーク語で、フランス語ではbaie、 スペイン語baya、イタリア語bacca、これにあたる日本語の学術用語は漿果(あるいは液果)、ただし 学術上の核果(drupe)、小核果(drupelet)もベリーには含み、ベリーと完全に対立するのは ナッツ(nut、堅果)ということになる。 ただしゲルマン語系では〜ベリーの呼び方はあるがラテン語系ではない。 |
***気の向くままに調べたこと*** ・土崎漫遊 思い出巡り 秋田市の土崎、さびれた港町。 |