＜ガーデン・ハックルベリー garden huckleberry＞
ナス科ナス属のいくつかの種に使用される。
学名：Solanum scabrum 樹高１ｍ程度、果実は紫から黒で１０～１７ｍｍ。
Solanum scabrumの花と果実
学名：Solanum nigrum 和名：イヌホウズキ 別称：hound's berry、wonder berry 分布：ユーラシア原産。果実は６～８ｍｍで紫から黒。
学名：Solanum melanocerasum（Solanum nigrum guineense） 別称：ワンダーベリー wonderberry 果実は１３～２０ｃｍ。
＊ハックルベリーは本来はツツジ科のスノキVaccinium属とガイルサキアGaylussacia属に使用される。
イヌホウズキの花と果実
＜ガウトベリー goutberry＞
薬草療法の分野でバラ科キイチゴ属のブラックベリー、特にRubus villosusやRubus fructicosus（和名：セイヨウヤブイチゴ）の呼称として
cloudberry、dewberry、thimbleberryとともにガウトベリーgoutberryあるいはフィンガーベリーfingerberryが挙げられているが、
Rubus fructicosusはRubus plicatusとRubus ulmifoliusからなるとされる。Rubus villosusはRubus allegheniensisの異名ともいう。
Rubus plicatusの果実 Rubus ulmifoliusの花と果実 Rubus allegheniensisの花と果実
＜カウベリー cowberry＞
学名：Vaccinium vitis-idaea
科属：ツツジ科スノキ属
和名：コケモモ
別称：主なものはlingonberry、partridgeberryであるがその他、foxberry、quailberry、bearberry、beaverberry、
mountain cranberry、red whortleberry、lowbush cranberry、cougarberry、mountain bilberryなど異称多い。
分布：北半球温帯から北極圏に近い地域までユーラシアや北米に分布。
事項：多年生（常緑）、準低木。
２変種あるとされ
Vaccinium vitis-idaea var. vitis-idaea L. 英名：Cowberry（カウベリー）。ユーラシアに生育。葉の長さは10-25mm。
Vaccinium vitis-idaea var. minus Lodd. 英名：Lingonberry（リンゴンベリー）。北アメリカに生育。葉の長さは7-20mm。
とされるが（ウィキペディア）、リンゴンは本来スウェーデンの呼び名である。
カウベリーは英国での呼び名で、ニューファンドランドではpartridgeberry、ノバスコティアではfoxberry、カナダやアラスカでは
～cranberryと呼ばれるという（Prairie Elements）。
木の大きさは１０～４０ｃｍで花はベル状の白から淡いピンク、果実は６～１０ｍｍで赤い色。
コケモモの果実 コケモモの花 Vaccinium vitis-idaeaの果実 var. vitis-idaeaの花
＊ツルコケモモVaccinium oxycoccos（クランベリー）との比較
カウベリー（リンゴンベリー）はツツジ科スノキ属のスノキ亜属コケモモ節のVaccinium vitis-idaea（コケモモ）でありクランベリーはツルコケモモ亜属。
ツルコケモモの花 ツルコケモモの果実 Vaccinium oxycoccosの果実 Vaccinium oxycoccos 枝は匍匐性。
（花冠が背面に反る）
＊スノキ属（Vaccinium）はクランベリー（cranberry）、ブルーベリー（blueberry）、ビルベリー（bilberry）、ホワートルベリー（whortleberry）、
リンゴンベリー（lingonberry）、カウベリー（cowberry）、ハックルベリー（huckleberry）などと呼ばれる植物を含む。
ドイツ語ではHeidelbeere (Vaccinium myrtillus)、Preiselbeere (Vaccinium vitis-idaea)、Moosbeere (Vaccinium oxycoccos) 、
Rauschbeere (Vaccinium uliginosum)などと呼ばれる。
＜カカラカベリー cakalaka berry＞
学名：Solanum polygamum
科属：ナス科ナス属
和名：
別称：
分布：米国原産。
事項
eol.orgから
＜カネラベリー canella berry＞
学名：Canella winterana
科属：カネラ科カネラ属
和名：
別称：Cinnamon Bark、Wild Cinnamon
分布：カリブ海島々。
事項：常緑樹、果実は１ｃｍほどで熟すると赤から紫がかった黒。
Canella winteranaの花と果実
＜ガバベリー guavaberry＞
学名：Myrciaria floribunda
科属：フトモモ科キブドウ属
和名：
別称：ラムベリーrumberry
分布：中南米、カリブ海島々。
事項：高さ２０ｍ近くにもなる。花は小さなピンクと白、果実はチェリーのほぼ半分の大きさで種子（stone）を含む。
果実は黄色いオレンジから暗い赤。ジャボチカバやカムカムと同属。
Myrciaria floribundaの花と果実
＊参考 カムカム
学名：Myrciaria dubia
科属：フトモモ科キブドウ属
分布：ペル、ブラジルのアマゾンの雨林地帯原産。
事項：高さ３～５ｍに達する、赤ないし紫のチェリー状の果実をつける。
Myrciaria dubiaの花と果実
＜カリーナベリー kalyna（kalina）berry＞
学名：Viburnum opulus
科属：レンプクソウ科ガマズミ属
和名：
別称：カリーナベリーはViburnum opulusのウクライナでの呼称。European cranberrybushとも呼ばれるが、
北米種Viburnum trilobumを亜種Viburnum opulus var. americanumとする場合もありこちらは
American cranberrybush、high bush cranberryなどと呼ばれる。
（本来cranberryはVacciniumスノキ属のOxycoccusツルコケモモ亜属の名称）
分布：ヨーロッパ、北アフリカ、中欧アジア原産。
事項：落葉の低木（４～５ｍまで）、果実は核果で明るい赤で７～１０ｍｍ。少量なら可食だが非常に穏やかながら毒性がある。
Viburnum opulusの花 Viburnum opulusの果実
参考：日本の種
カンボク 学名：Viburnum opulus var. calvescens
北海道、本州の中部以北に分布、
カンボクの花 カンボクの果実
＜ガルベリー gallberry＞
２つのモチノキ科モチノキ（イレックス）属Ilexの種。両者とも米国南部海岸地帯のバージニアからテキサス原産。ミツバチの蜂蜜源。
学名：Ilex coriacea 通称：large gallberry
学名：Ilex glabra 別称：evergreen winterberry、inkberry
Ilex glabraの花と果実
＜カンカーベリー canker berry＞
学名：Solanum bahamense
科属：ナス科ナス属
分布：カリブ海島々。
事項：
Solanum bahamenseの花と果実
＜キャットベリー catberry＞
学名：Ilex mucronata
科属：モチノキ科モチノキ（イレックス）属
分布：北米東部原産
事項：落葉樹、低木（～３ｍｍ程度）、雌雄異株。果実は赤く、大きさ６～７ｍｍ。
Ilex mucronataの花 Ilex mucronataの果実
＜キャンドルベリー candleberry＞
下記の３種
学名：Aleurites moluccanus
科属：トウダイグサ科アレウリテス属
別称：ククイ
事項：ベリーと称するが堅果（nut）である。
Aleurites moluccanusの花と果実
学名：Myrica cerifera
科属：ヤマモモ科ヤマモモ属 ヤマモモ属の通称はベイベリーまたはキャンドルベリー
別称：southern bayberry
和名：シロヤマモモ
分布：中米、米国南中部原産。
事項：常緑樹、果実は鳥の餌。
Myrica ceriferaの果実 Myrica ceriferaの花
学名：Triadica sebifera
科属：トウダイグサ科ナンキンハゼ属
和名：ナンキンハゼ
分布：東アジア原産
事項：落葉樹、果実は蒴果。
Triadica sebiferaの花と果実
＜キングスエーカーベリー King's acre berry＞
バラ科キイチゴ属でのラズベリーとブラックベリーの交配種。
＜ギンベリー gin berry＞
オレンジベリーの別称。
学名：Glycosmis pentaphylla ミカン科ハナシンボウギ（グリコスミス）属
＜グースベリー gooseberry＞
スグリ属Ribesの種及びこれと異なる本来のグースベリーと似た多くの植物がグースベリーと称される。スグリ属は漿果。
グースベリーと密接な関係があるのがスグリ属RibesのカラントCurrant(仏：グロゼイエGroseillier )と呼ばれるベリーである。
学名：Ribes uva-crispa
科属：スグリ科スグリ属
異称：Ribes grossularia（独：Stachelbeere）
和名：セイヨウスグリ
分布：ヨーロッパ、北西アフリカ、西・南・南東アジア原産。
事項：落葉樹、Grossulariaは茎にトゲをもつ、総状花序を形成しないなどの点で他のスグリ属と異なるので独立の属
とする場合もあるがスグリ属と栽培可能な雑種を形成する（ヨスタベリーjostaberry）ことが問題となる。
Ribes uva-crispaの果実 Ribes uva-crispaの花 赤実のRibes uva-crispa
学名：Ribes hirtellum
科属：スグリ科スグリ属
別称：American gooseberry、hairy gooseberryなど。
和名：アメリカスグリ
分布：カナダ、米国北部原産。
事項：落葉樹
Ribes hirtellumの果実 Ribes hirtellumの花
その他のスグリ属の主なグースベリー、いずれも北米原産で枝にトゲをもつ。通常落葉樹。
学名：Ribes divaricatum 通称：Spreading Gooseberry、Wild Gooseberry、Coast Gooseberry、Coastal Black Gooseberry、Worcesterberry
参照→ウースターベリー
学名：Ribes leptanthum 通称：Trumpet Gooseberry
学名：Ribes speciosum 通称：Fuchsia-flowered Gooseberry 常緑樹。
学名：Ribes cynosbati 通称：Prickly Gooseberry, Eastern Prickly Gooseberry, Dogberry 参照→ドッグベリー
Ribes leptanthumの果実 Ribes leptanthumの花 Ribes speciosumの花
＊その他のグースベリーと称される植物。
コミカンソウ科コミカンソウ（フィラントゥスPhyllanthus）属
学名：Phyllanthus acidus 通称：Otaheite gooseberry、Malay gooseberry、Tahitian gooseberry、country gooseberry、
star gooseberry、starberry、West India gooseberryなど。和名：アメダマノキ 参照→スターベリー
学名：Phyllanthus acuminatus 通称：Jamaican gooseberry、分布：中南米。樹高２～８ｍ、果実は５ｍｍ程度の大きさ。
学名：Phyllanthus emblica 通称：Indian gooseberry（別名：アムラamla、ユカン） 参照→アムラベリー
Phyllanthus acidusの果実 Phyllanthus emblicaの果実
ナス科ホオズキ属
学名：Physalis angulata 和名：ヒロハフウリンホウズキ
学名：Physalis peruviana 通称：Cape gooseberry 和名：ブドウホウズキ、南米西部原産。
学名：Physalis minima 通称：native gooseberry、wild cape gooseberry 参照→サンベリー
Physalis peruvianaの花と果実
ナス科ウィタニア属
学名：Withania somnifera 通称：poison gooseberry、winter cherry、アシュワガンダ
マタタビ科マタタビ属
学名：Actinidia deliciosa 通称：Chinese gooseberry、キウイ
ヤナギ科セイロンスグリ属
学名：Dovyalis hebecarpa 通称：Ceylon gooseberry 南アジア原産、樹高６ｍまで、果実２－３ｃｍで暗い紫。
Dovyalis hebecarpaの花と果実
サボテン科コノハサボテン属
学名：Pereskia aculeata 通称：Barbados gooseberry、熱帯アメリカ原産。つる性で１０ｍに達する。
果実は２ｃｍで半透明白から黄色、ピンク、オレンジ、赤に変化。
Pereskia aculeataの果実 Pereskia aculeataの花
キントラノオ科ビルソニマ属
学名：Byrsonima lucida 通称：clam cherry、gooseberry、locust berry。 参照→ロカストベリー
トウダイグサ科（コミカンソウ科）サウロプス属
学名：Sauropus androgynus 通称：katuk, star gooseberry、和名：アマメシバ、東南アジア原産。果実は紫がかっている。
若芽や葉も食べるが健康被害が発生している。
Sauropus androgynusの花 Sauropus androgynusの果実 Sauropus androgynusの木
＊スグリ属（Ribes）
スグリ属はグースベリーとカラントcurrantを含む。グースベリーについては上記で述べた。
ここではカラントについて述べる。スグリ属は通常落葉樹。
＜グースベリーとカラントの違い＞
グースベリーは枝にトゲがあり、花は１～３個葉腋から生じるがカラントは枝にトゲはなく、花は多数、塊って咲く（総状花序）。
また果実はグースベリーが大きく、甘い。
カラントの代表的なものは
学名：Ribes nigrum 通称：Blackcurrant、European Blackcurrant、カシスcassis（仏語）。和名：クロスグリ（ブラックカラント）
中央・北ヨーロッパの温暖地帯、北アジア原産、１．５ｍ程度の低木。落葉樹、花は総状花序を呈する。
Ribes nigrumの果実 Ribes nigrumの木 Ribes nigrumの花 Ribes nigrumの花序
学名：Ribes rubrum 通称：Redcurrant。和名：フサスグリ
落葉樹、レッドカラントと称するが白実（半透明）のもの（Ribes rubrum alba）もある。ヨーロッパ原産。
Ribes rubrumの木 Ribes rubrumの花序Ribes rubrumの果実 Ribes rubrum alba（ホワイトカラント）
その他の主なカラント
学名：Ribes alpinum 通称：mountain currant、alpine currant 中央、北ヨーロッパ原産。落葉樹。
学名：Ribes americanum 通称：American Blackcurrant、Wild Blackcurrant カナダ、米国北部原産。落葉樹。
学名：Ribes aureum 通称：Buffalo Currant、Clove Currant、Golden Currant. 和名：キイロフサスグリ カナダ、米国北部原産。落葉樹。
学名：Ribes sanguineum 通称：Flowering Currant、Blood Currant、Winter Currantなど。 和名：ハナスグリ カナダ、米国北部原産。落葉樹。
Ribes alpinumの果実 Ribes americanumの花 Ribes aureumの花 Ribes sanguineumの花と果実
＊学名：Symphoricarpos orbiculatusはIndian currantとも呼ばれる。 参照→コーラルベリー
＊オーストラリアではnative currantと称する植物がいくつかある。
学名：Carissa spinarum 参照→コンカーベリー
学名：Coprosma quadrifida アカネ科コプロスマ属 高さ２～４ｍ、果実は赤い核果で長さ５ｍｍ程度。同属ではCoprosma repensが知られている。
Coprosma quadrifidaの果実
学名：Leucopogon parviflorus ツツジ科レウコポゴン属 高さ１．２～５ｍに達する、花は穂状花序。
Leucopogon parviflorusの花と果実
日本のスグリ属
学名：Ribes triste 通称：Northern Redcurrant or Swamp Redcurrant, Wild Redcurrantなど。
和名：トカチスグリ、アジア、北米原産、落葉樹。
Ribes tristeの花 Ribes tristeの葉 Ribes tristeの果実
学名：Ribes japonicum 通称：Japanese Blackcurrant、Thornless Blackcurrant 和名：コマガタケスグリ
学名：Ribes fasciculatum 和名：ヤブサンザシ
学名：Ribes maximowiczianum 和名：ザリコミ
学名：Ribes ambiguum 和名：ヤシャビシャク
学名：Ribes sinanense 和名：スグリ
学名：Ribes latifolium 和名：エゾスグリ
学名：Ribes sachalinense 和名：トガスグリ
学名：Ribes horridum 和名：クロミノハスグリ
コマガタケスグリの花 ヤブサンザシの果実
＜クープーベリー kooboo-berry ＞
学名：Mystroxylon aethiopicum
科属：ニシキギ科ミストロクシロン属
通称：Transvaal kooboo-berry
分布：東アフリカ（エチオピアから南アフリカ）原産。
事項：高さ２～１２ｍ程度、果実は明るい赤から紫かかった赤で核果、卵形で径２ｃｍ程度。
Mystroxylon aethiopicumの花と果実
＜クェイルベリー quailberry＞ quail：ウズラ
学名：Crossopetalum ilicifolium
科属：ニシキギ科クロッソペタルム属
和名：
別称：christmasberry
分布：カリブ海沿岸と島々。
事項：地面を這う２０ｃｍ程度の低木。ヒイラギのような葉。果実は赤。
Vaccinium vitis-idaea（コケモモ）の異称でもある。
Crossopetalum ilicifoliumの果実
＜クドゥベリー kudu berry＞
学名：Pseudolachnostylis maprouneifolia
科属：コミカンソウ科プシドラクノスティリス属
分布：アフリカ東部・南部原産。
事項：高さ通常３～１０ｍ、落葉樹、花は緑かかった白、果実は球形で黄色かかった緑、黄またはピンクかかった緑で長さ１５～２０ｍｍ、
核果様蒴果で３～７個の種子を有する。
Pseudolachnostylis maprouneifoliaの果実
＜グラウスベリー grouseberry＞ grouse：ライチョウ
学名：Vaccinium scoparium
科属：ツツジ科スノキ属
和名：
別称：grouse whortleberry、littleleaf huckleberry
分布：北米西部。
事項：落葉樹、高山植物で０．５ｍに達しない地下茎の低木。果実は柔らかく赤色で大きさ６ｍｍまで。
Vaccinium scopariumの花と果実
＜クラウドベリー cloudberry＞
学名：Rubus chamaemorus
科属：バラ科キイチゴ属
和名：ホロムイイチゴ
別称： knotberry、knoutberryなど。
分布：北半球の北部（亜寒帯）、日本では本州北部、北海道。
事項：雌雄異体。
ホロムイイチゴの花と果実
＜グラウンドベリー groundberry＞
以下の植物。
学名：Rubus hispidus
科属：バラ科キイチゴ属
和名：
別称：swamp dewberry、bristly dewberry、hispid swamp blackberryなど。
分布：北米中部・北部原産。
事項：草状の高さ２０ｃｍ程度の低木、花は５つの白い花弁、果実は暗い紫か黒。
Rubus hispidusの花と未熟果
学名：Gaultheria procumbens 科属：ツツジ科シラタマノキ属 参照→チェッカーベリー
オーストリア原産のツツジ科Acrotriche属
主な種
学名：Acrotriche depressa 通称：native currant、wiry ground-berry 果実はピンクから暗い紫、幅７ｍｍ程度。
Acrotriche depressaの果実
＜クラッカーベリー crackerberry＞
学名：Cornus canadensis
科属：ミズキ科ミズキ属
和名：ゴゼンタチバナ
別称：Canadian dwarf cornel、Canadian bunchberry、creeping dogwoodなど。
分布：東アジア、ロシア極東、北米原産。
事項：草本で高さ１０～２０ｃｍ。果実（核果）は熟すると明るい赤で大きさ５ｍｍ程度。
白い花弁のようなものは葯（総葯）で中にあるのが花の集まり（頭状花序）。
Cornus canadensisの花と果実。
＜クランツベリー krantz berry＞
学名：Gerrardina foliosa
科属：ゲラルディナ科ゲラルディナ属
別称
分布：アフリカ南東部原産原産。
事項：高さ１０ｍ程度、
Gerrardina foliosaの花と果実
＜クランベリー cranberry＞
クランベリーはツツジ科スノキ属のツルコケモモ亜属に属する常緑低木あるいは匍匐性ツルの総称。
ただしVaccinium vitis-idaea（コケモモ）をmountain cranberryとも称する。 参照→カウベリー
またViburnum trilobum（ガマズミ属）をhigh bush cranberryとも称する。（Viburnum opulusの亜種ともされる。→カリーナベリー）
カナダ北東部ではモスベリーmossberryとも称する。伝統的英語ではVaccinium oxycoccosはフェンベリーfenberry。
＊カウベリー（リンゴンベリー）とクランベリー
カウベリー（リンゴンベリー）はツツジ科スノキ属のスノキ亜属コケモモ節のVaccinium vitis-idaea（コケモモ）でありクランベリーはツルコケモモ亜属。
Oxycoccos節
学名：Vaccinium oxycoccos
和名：ツルコケモモ
通称：cranberry、northern cranberry、small cranberry、bog cranberry、swamp cranberry、bounceberryなど。
分布：温暖な北半球に広く分布、ヨーロッパ北部、北アジア、北米北部。
事項：つる状の枝の低木、花冠は白かピンクで背面に反る、果実は赤で１．２ｃｍ程度までの大きさとなる。
ツルコケモモの花 ツルコケモモの果実 Vaccinium oxycoccosの果実 Vaccinium oxycoccos 枝は地面を這う。
（花冠が背面に反る）
学名：Vaccinium macrocarpon
和名：オオミノツルコケモモ
通称：large cranberry、American cranberry、bearberry
分布：カナダ、米国北部。
事項：白あるいはピンクの花で、果実は赤からピンクで９～１４ｍｍの大きさ。
Vaccinium macrocarponの花と実
学名：Vaccinium microcarpum
和名：ヒメツルコケモモ
通称：small cranberry
分布：北米北部、ヨーロッパ北部、北アジア。
事項：Vaccinium oxycoccosより葉が角張り、花の枝に毛がない。
Vaccinium microcarpumの花
Oxycoccoides節
学名：Vaccinium erythrocarpum（Vaccinium japonicum）
和名：アクシバ
通称：southern mountain cranberry、bearberry、dingleberry
分布：北米南東部高山、東アジア。
事項：果実は５ｍｍ程度。
Vaccinium erythrocarpumの花
その他、クランベリーと称されることのある植物。
学名：Astroloma humifusum
科属：ツツジ科アストロロマ属
通称：native cranberry
分布：オーストラリア南東部原産
事項：マット状に広がる５０ｃｍ程度の高さの低木で毛のある枝で葉は細長い。
筒状の花は赤、果実は熟すると赤で０．４～０．６ｍｍの大きさ。
Astroloma humifusumの蕾
学名：Lissanthe sapida
科属：ツツジ科リサンテ属
通称：native cranberry
分布：オーストラリア原産
事項：希少種、通常樹高１ｍ程度、花は白で釣鐘状、果実は赤。
Lissanthe sapidaの花
学名：Ugni molinae 科属：フトモモ科ウグニ属
別称：Chilean guava、trawberry myrtle、tazziberry、New Zealand cranberry 参照→ウグニベリー
＜クリスマスベリー christmas berry＞
下記の植物。
学名：Ardisia crenata サクラソウ科ヤブコウジ属、和名：マンリョウ、別称：coralberry、spiceberryなど。
学名：Crossopetalum ilicifolium ニシキギ科クロッソペタルム属、別称：クェイルベリー
学名：Lycium carolinianum ナス科クコ属、分布：米国南部、別称：carolina wolfberry
学名：Heteromeles arbutifolia バラ科モモ亜科リンゴ連ヘテロメレス属、分布：北米西岸地域（カナダ南部～メキシコ北部）、多年生低木
果実は赤く５～１０ｍｍの大きさ。別名：toyon。
学名：Passerina ericoides ジンチョウゲ科パッセリーナ属、分布：南アフリカ原産
学名：Photinia villosa バラ科カマツカ属、和名：カマツカ、分布：中国、朝鮮、日本原産、果実は長さ１ｃｍ程度の楕円形で熟すと赤色。
学名：Ruscus aculeatus（の栽培種） キジカクシ科スズラン亜科ナギイカダ属、和名：ナギイカダ、分布：ユーラシア
学名：Schinus terebinthifolius ウルシ科サンショウモドキ属、和名：サンショウモドキ、別名：Brazilian peppertreeなど。
分布：熱帯・亜熱帯南米原産、果実は５ｍｍ程度の大きさ
Ardisia crenataの果実 白実のマンリョウ Heteromeles arbutifoliaの果実 Passerina ericoidesの果実
Photinia villosa Ruscus aculeatus Schinus terebinthifolius
＜グルーベリー glue berry＞
学名：Cordia dichotoma
科属：ムラサキ科イヌヂシャ属
和名：スズメイヌヂシャ
分布：南アジアから東南アジア
事項：落葉樹、花の色は白で夜しか開花しない。果実は黄色またはピンクで卵形、長さ１～１．５ｃｍ、熟すると黒。
Cordia dichotomaの花と果実
＜クロウベリー crowberry＞
クロウベリーはガンコウラン科（ツツジ科）ガンコウランEmpetrum属の常緑低木の名称。
学名：Empetrum nigrum
和名：セイヨウガンコウラン
通称：crowberry、black crowberry
分布：北半球
事項：高さ１０～３０ｃｍ、花冠は赤紫で非常に小さい、花弁は３つで約１．５ｍｍの長さ、ガク片は３枚、オシベ３本で紫色で３～５ｍｍの長さ、
メシベ２～９本で合成心皮。は果実（核果）は４～６ｍｍで通常は黒ないし紫がかった黒だが時には赤も存在。
Empetrum nigrumの花と果実
学名：Empetrum eamesii
和名：
通称：purple crowberry、pink crowberry、rockberry 参照→ロックベリー
分布：カナダ東部と米国北東部原産。
事項：果実はピンクまたは赤だが変種には紫から赤紫。
（Empetrum eamesii subsp. atropurpureum 通称：purple crowberry）
学名：Empetrum rubrum
和名：
通称：red crowberry
分布：チリ、アルゼンチン
事項：雌雄異株、核果はピンクまたは赤で半透明、径３～５ｍｍ。
Empetrum rubrumの花と果実
ガンコウラン科ガンコウランEmpetrum属の日本の種
ガンコウラン（学名：Empetrum nigrum var. japonicum）
ガンコウランの果実
ツツジ科コレマCorema属もクロウベリーと称する。雌雄異株の１ｍ程度の小低木.。
ガンコウランEmpetrum属に近い種。
学名：Corema album
和名：
通称：Portuguese Crowberry
分布：イベリア半島の大西洋沿岸地帯と島々原産。
事項：果実は６～８ｍｍで白。
学名：Corema conradii
和名：
通称：broom crowberry
分布：北米東部原産。
事項：雌雄異株、花は花冠はない、おしべは紫、果実は３から４心皮、大きさ３ｍｍ以下。
Corema albumの果実と外観 Corema conradiiの花と果実
＜グローブベリー globeberry＞
下記のウリ科の植物。ツル性でいずれも大きな塊根で繁殖。
学名：Ibervillea lindheimeri
科属：ウリ科イベルビレア属
和名：
通称：Lindheimer's Globeberry、Snake-apple
分布：米国西南部からメキシコ。
事項：果実は２ｃｍを超え、若いときは緑の濃淡縞、熟すと明るい赤。
学名：Ibervillea tenuisecta
科属：ウリ科イベルビレア属
和名：
通称：slimlobe globeberry、cutleaf Globe Berry
分布：テキサス、オクラホマ南部
事項：果実は２．５～４ｃｍ。
学名：Tumamoca macdougalii
科属：ウリ科トゥマモカ属
和名：
通称：Tumamoc globeberry
分布：ソノラ砂漠（アリゾナ、カリフォルニア、メキシコ・ソノラ州）
事項：雌雄同株。花は淡い黄色、雌花は孤立し、雄花は２～６個からなる総状花序。
果実は球状で赤、まれに黄色で１０ｍｍ程度
Ibervillea lindheimeri（wildflower）の花と果実 Ibervillea tenuisectaの塊根と果実（wildflower）
＜グローリーベリー gloryberry＞
シソ科クサギ属の下記種。
学名：Clerodendrum fortunatum
科属：シソ科クサギ属
和名：（中国名：白花燈籠 、鬼燈籠）
通称：glorybower、gloryberry
分布：中国東南部
事項：２．５ｍ程度の低木、ガクは紫、花冠は白かピンク、果実が成長するとガクが大きくなり、果実を包む。果実は暗い青から緑で５ｍｍ程度。
Clerodendrum fortunatum
学名：Clerodendrum cyrtophyllum
科属：シソ科クサギ属
和名：（中国名：大青）
通称：mayflower glorybower、mayflower gloryberry
分布：マレーシア、ベトナム、中国西南部、朝鮮
事項：１～１０ｍの小木。花冠は白、ガクは杯状ではじめ黄色から褐色だが果実の成長で赤くなり、果実は青から紫で５～１０ｍｍ。
Clerodendrum fortunatumの果実
＊参考 クサギ属の日本の種。
学名：Clerodendrum trichotomum
科属：シソ科クサギ属
和名：クサギ
通称：
分布：日本、中国、台湾
事項：
クサギの花と果実
＜クロスベリー crossberry＞
シナノキ科ウオトリギ属のいくつかの種。
学名：Grewia occidentalis
和名：スイレンボク
通称：
分布：アフリカ南部
事項：約３ｍに達する小さな匍匐性落葉樹。紫で星状の花は夏に出現。
特徴的な２～４裂の果実は緑から黄色となり熟すと赤みがかった褐色ないし紫になる。 参照→エミュベリー
大きさは全体で幅８～１５ｍｍで、各区画は４～７ｍｍ幅。
Grewia occidentalisの特徴的な果実（未熟） Grewia occidentalisの花 rewia occidentalisの種子
学名：Grewia robusta
通称：Karoo cross-berry
分布：南アフリカ原産。
事項：羽毛状の核果で径２０ｃｍ、熟すると赤味かかった褐色で２～４筋の太い溝を有する。
Grewia robustaの花と果実
学名：Grewia tenax
通称：white cross-berry
分布：アフリカの乾燥地帯から中東、南アジア原産。
事項：落葉樹、トゲがある低木で０．５～６ｍの高さ、果実はオレンジから赤色で１～４の溝を有する。
Grewia tenaxの果実
学名：Grewia pondoensis
通称：Pondo rross-berry raisin
分布：南アフリカ原産。
事項：５ｍ程度までの低木、果実は褐色から黒。
Grewia pondoensisの花
＜ケイパーベリー caperberry＞
フウチョウソウ科フウソウボク属の以下の種。
学名：Capparis spinosa
科属：フウチョウソウ科フウソウボク属
和名：ケッパー、セイヨウフウチョウボク
通称：caper bush、Flinders rose
分布：地中海、東アフリカ、マダガスカル、南西及び中央アジア。
事項：枝の多い低木。花のつぼみは食べられケッパーという。果実は食べられる。
Capparis spinosaの花と開裂した果実
学名：Capparis decidua
科属：フウチョウソウ科フウソウボク属
和名：
通称：karira、kair
分布：アフリカ、中東、南アジアの乾燥地域。
事項：多くの枝をもつ５ｍを超えることのない低木。
Capparis deciduaの花 Capparis deciduaの未熟果 Capparis deciduaの熟果
＜ケリベリー keriberry＞
学名：Rubus rugosus（Rubus Rugosis Var. Thwaitisii）
科属：バラ科キイチゴ属
和名：
別称：dwarf huckleberry、bush huckleberry
分布：南アジアから東南アジア
事項：花はピンクで果実は熟すると紫から黒。
Rubus rugosusの果実
＜ケインベリー caneberry＞
バラ科キイチゴ属のラズベリーとブラックベリーの総称。
＜ゴウファーベリー gopherberry＞ gopher：ホリネズミ
学名：Gaylussacia dumosa
科属：ツツジ科ガイルサキア属
和名：
別称：dwarf huckleberry、bush huckleberry
分布：北米東部原産。
事項：
＜コックローチベリー Cockroach berry＞
学名：Solanum capsicoides
科属：ナス科ナス属
分布：ブラジル東部原産
Solanum capsicoidesの花と果実
＜ゴーストベリー ghostberry＞
スイカズラ科シンフォリカルポス（Symphoricarpos）属 別称：snowberry、waxberry 参照→スノーベリー
＜コーヒーベリー coffee berry＞
コーヒーの木以外の下記植物。
学名：Frangula californica（旧Rhamnus californica）
科属：クロウメモドキ科フラングラ属
和名：
通称：California coffeeberry、California buckthorn
分布：米国南西部からメキシコ北部。
事項：１～４ｍの低木、果実は緑、赤、黒で１ｃｍ以下、２個の種をもち、これはコーヒー豆に似ている。
学名：Simmondsia chinensis
科属：シモンジア科シモンジア属
和名：ホホバ
通称：goat nut、deer nut、pignut、wild hazel、quinine nut等。
分布：北米南東部原産。
事項：
Frangula californicaの花と果実 ホホバの果実
＊コーヒーノキ
コーヒー植物（アカネ科サンタン亜科コーヒーノキ属）の果実は子房下位の核果で赤または紫色でチェリーとよばれることが多い。
コーヒーの果実は通常２個の種子を有しコーヒー豆と呼ばれる。
２個の種子は平らな面を互いにもつ。一方少ない割合で１個の種子の場合がありピーベリーpeaberryと呼ばれる。
通常の種子はフラットベリーflat berryと呼ばれる。ピーベリー豆はフラットベリー豆より小さく、丸みを帯びている。
ピーベリーとフラットベリー コーヒーベリーの断面 コーヒーベリーと豆の構造 アラビカ種の果実
学名：Coffea arabica
和名：アラビカコーヒーノキ
通称：
分布：エチオピア南西高原森林地帯原産。
事項：野生では９～１２ｍに成長、花は白、チェリーと呼ばれる果実は核果で径１０～１５ｍｍで熟すると明るい赤から紫色。
Coffea arabicaの花と果実
学名：Coffea canephora（Coffea robusta）
和名：ロブスタコーヒーノキ
通称：
分布：亜サハラアフリカ中部・西部原産（エチオピア起源）。
事項：
Coffea canephoraの花と果実
学名：Coffea liberica
和名：リベリカコーヒーノキ
通称：
分布：西・中央アフリカ原産
事項：果実はアラビカ種より大きい。
Coffea libericaの花と果実
＜コーラルベリー coralberry＞
以下の植物。
学名：Symphoricarpos orbiculatus
科属：スイカズラ科シンフォリカス属
和名：
別称：buckbrush、Indian currant
分布：カナダ中部（オンタリオ）、米国西部及び中部、メキシコ北東部原産。
事項：樹高せいぜい２ｍの低木。ピンクから紫の果実。核果。
学名：Ardisia crenata
科属：サクラソウ科ヤブコウジ属
和名：マンリョウ
別称：christmas berry、spiceberry 参照→クリスマスベリー
分布：
事項：果実は漿果。
学名：Aechmea fulgens
科属：パイナップル科エクメア（サンゴアナナス）属
和名：サンゴアナナス
通称：
分布：ブラジル原産
事項：
学名：Ilex verticillata
科属：モチノキ科モチノキ属
和名：
通別称：winterberry、Inkberry 参照→ウィンターベリー
分布：北米東部原産。
事項：ヒイラギの類、１～５ｍの低木、果実は赤くて６～８ｍｍの大きさ。
Symphoricarpos orbiculatusの花と果実
Aechmea fulgensの花 Ilex verticillataの花と果実
＜ゴールデンベリー golden berry＞
学名：Physalis peruviana
科属：ナス科ホオズキ属
和名：ブドウホオズキ
別称：Cape gooseberry、Inca berry、Aztec berry、Pichuberry、giant ground cherry、Peruvian cherryなど。
分布：南米西部原産
事項：果実はトマトの様で１～２ｃｍの大きさ。
Physalis peruvianaの花と果実
＜ゴールデンメイベリー golden mayberry＞
Rubus palmatus（和名：ナガバモミジイチゴ、通称：Mayberry）とred raspberry （Rubus strigosus）の交配種
参照 →メイベリー
参照 →ラズベリー
＜ゴジベリー goji berry＞
クコ、別称：wolfberry 参照→ウルフベリー
＜コタタベリー kotataberry＞
キイチゴ属でのボイセンベリー、ローガンベリー（いずれもの交配種）と野生種（太平洋北西部ブラックベリーと米国東部ブラックベリー）の
ブラックベリー系交配種。別称：kotata blackberry
＜コンカーベリー conkerberry＞
学名：Carissa spinarum
科属：キョウチクトウ科カリッサ属
和名：
別称：bush plum
分布：アフリカ、西アジア、オーストラリアの熱帯地域とインド洋の諸島原産。
事項：０．５～３ｍの低木で多くの枝を出す。果実は卵形の１～２ｃｍの大きさで熟すると黒から暗い紫になる。
果実は熟すると食べられる。未熟果は有毒。
Carissa spinarumの花と熟果
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